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定着支援integraの役割は

 ベルーフintegraは2018年8月設立の就労定着支援事業所です。integraインテグラはIntegrationから命名したもので統合という意味です。統合とは、障害者と非障害者が同等に働くことを目指しています。2016年の厚労省の調査データでは、精神障害者の就労後の継続は51%です。約半数が1年以内に離職しています。離職を防ぎ継続を図るための役割を担っているのがintegraです。契約後に定期的な支援を行い就労の継続を図ります。integraの活動で重要なのは、会社と組んで支援を行うことです。精神障害者の雇用については、ほとんどの会社は経験が無いところが多く、社内支援をどう行うかについては未知のところが多いのが実情です。そこで善意で取組んでいるのですが、判断が違いうまくいかないという実態が生じています。仕事上は余り無理をさせないとの判断で、負担の少ない業務を担当させるというのはよくある判断です。しかしこれは当事者の仕事への取組み意欲を削ぎ、継続を阻害する要因に成ります。業務内容が働くと言う点で適切かどうか、人事及び上司を交えて支援をすることが継続に繋がります。ベルーフの就労者の継続率は現在81%です。本人と会社とintegraの三者スクラムで取組んでいる成果です。 播磨守

積年の課題がほぼ解決

covid-19への対応としてリモートワークによる利用を行っています。既に実施6ヶ月で、通所と在宅を併用しています。週5日利用で在宅3日通所2日が平均的なパターンです。これによって積年の課題がほぼ解決しています。それは勤怠です。毎日通勤をし定時に出勤できる、というのは重要な就労の条件です。しかしこれが中々難しい課題です。以前は、朝の始業前に電話が入ると、遅れる又は休むという連絡が大半でした。体調のコントロールがうまくいかず心身不調で、「体調不良です」という理由が多かったのですが、ほとんど無くなりました。勤怠が100~90%という利用者が大半です。毎月通所と在宅の利用を決めて実施しますが、その日の体調によってどちらにするかの選択もできます。これによって勤怠の乱れがほとんど無くなりました。朝の電話も有りません。勤怠は劇的に改善され、利用者の皆さんが安定した取組みと成っているのが現状です。リモートワーク実施の企業が増加しており、恒常的な勤務形態になりそうなので、障害者就労に取っては難問がひとつ解決と受け止めております。播磨守

ブログを再開します

中秋の候となり、活動への弾みを付けるべくブログを再開します。covid-19はドイツのロベルトコッホ研究所(RKI)のダッシュボードが、3月以来変らず詳細情報をビジュアルデータ化して伝えています。ドイツでは、9月30日現在で感染者291,722人死者9,500人、感染は3月をピークにして6月が最小となり、9月からは4月中旬並の900人/(日)前後の増加傾向と成っています。急激な感染の増加はしておらず、緩やかな状態となっていると判断してよさそうです。ベルーフの現状は、4月から在宅リモートワークを始めて、試行錯誤しながら状況対応しています。今は通所ワークと在宅リモートワークの併用というスタイルを取っています。ここに至るまでは職員と利用者がスクラムを組んで、知恵と行動を駆使して乗り越えています。ITリテラシーの実力がものをいった、というのが実感です。9月からの新学期がひと月を終え、ビジネス、IT、セルフコントロールのカリキュラムは予定通りの進捗をしており、10月はいずれもカリキュラムの山場に差し掛かってきます。危機的な状況というのは取組みの緊張感を高めるほうに作用するようで、利用者の皆さんの取組みは1日1日を大事に丁寧に送っています。ベルーフ内の運営については以上の様に推移しています。就労については厳しい状態が続いています。但し、covid-19での影響はありますが、最も大きい要素は、就労希望者が採用の基準を満たしているかどうかです。これは従前と変っておりません。企業の採用活動は続いており、面接、実習が実施され選考は行われております。採用の基準をクリアーすることが就労の条件であることは本質的に変っていません。やるべきことをやる、チャンスの女神は原則にしか微笑んでくれません。 播磨守

キャリアチェンジのためのベルーフ利用

これまでの仕事から新たな仕事にキャリアチェンジしたい、という目的で就労移行の利用を選ぶという方が増えています。チェンジの方向は専門職でIT技術の分野を目指し、そのためにベルーフを選択しています。一般的な仕事で求められるレベルのPC業務能力を学べる所はあるが、専門技能レベルとなると限られるようです。システムエンジニア、プログラマー、Webデザイナー、PCシステムのメンテナンス、データーサイエンティストなどが目指す職種です。ベルーフではそのためのカリキュラムとして、ITリテラシー、C言語、JAVA、ネットワーク、Webデザイン、統計、Python、等があります。いずれのカリキュラムも担当インストラクターがカリキュラムとテキストをオリジナルで作っています。市販のテキストは使っていません。テキストによる講義と演習問題への取り組みでマスターを図っています。未経験の方でも、IT業務に就くための基礎技術がマスターできている、というのがゴールです。国家資格のITパスポートの取得はひとつの目安になります。ベルーフが専門技能教育に重点を置いているのは、ドイツの障害者就労支援に学んだものです。安定して長く働くための条件として、専門職業務の教育と支援システムが確立されています。統合プロジェクト政策と名付けられています。その専門職を意味するドイツ語がベルーフBerufです。これまでの実績では20代から50代まで幅広い年代でキャリアチェンジを実現しています。ベルーフで新たな自分を創ってみませんか。播磨守

プログラミング研修の紹介です

ベルーフの目指す専門職ではIT分野をメインにしています。募集企業が多いこととこれまでの実績が多いのが理由です。職種としてはプログラマー・SEです。そのためにプログラミング研修の充実を図っています。現在C言語、java、python,12月以降にアドバンスとしてPHPの研修コースを予定しています。ベルーフのプログラミング研修の特長はオリジナルであることです。担当インストラクターは日本のコンピュータシステムを牽引してきたNECで40年のキャリアを持つSさんです。技術専門誌トランジスタ技術の常任執筆者という一流の技術者です。研修のカリキュラム、テキストはSさんによるオリジナルな内容です。講義と演習問題による構成で基礎理論と技術をマスターします。高校の数学を学んでいれば十分習得できます。pythonはデータサイエンスとの関連で関心を集めているプログラミングですが、昨年から開講しカリキュラム内容のステップアップをしながら定番コースとなっています。データサイエンティストを目指す人には必須の研修としてベルーフでも人気コースです。今年は9月からC言語、12月からPHPがそれぞれ予定され、pythonは来年で順次進めていきます。IT専門職を目指したい方、キャリアチェンジを目指す方はベルーフでの取り組みが有効です。お問合せ下さい。info@beruf.xyz (担当 吉崎)播磨守

ベルーフの役割は労働権を支えることです

ベルーフは、2006年小泉内閣で成立の障害者自立支援法現在の障害者総合支援法によって成り立っている事業所です。勤労の権利と義務は憲法27条に明記されています。働きたいとすれば、その権利を社会は支援します。労働権です。更にどんな仕事をしたいのか、の職業の選択の自由は憲法22条で明記されています。ただ仕事を選択するには、業務能力がその職業選択の条件となります。ベルーフの方針は専門職に就くことです。安定して長く働くためです。そのためには専門技能が条件と成ります。ベルーフの役割は、労働権=働きたいを支えるための専門技能教育と就労の支援です。働くことを人間の権利義務として教育を行っている先進国はドイツです。日本の小学校に当たる基礎学校6年12歳で、どういう分野の仕事に就くかを決めるという先進ぶりです。障害者の就労支援についても、障害という条件で仕事に就くための社会システムが作られています。専門技能を身に付け就労し継続していくことが、ワンストップで行われています。ベルーフの役割は、このワンストップを小規模ながらも果たすことです。現在まで5年間で23人の就労の実績を作ってきています。その中で、ワンストップとしてどんな役割を果たさなければならないかを見える化しています。利用実績は、現在就労していない、大学を卒業したが就労していない、休職中で仕事に復帰していない、という事情の精神及び身体障害者の方々です。働く権利をどの様に実現していくかは、人それぞれの個別事情がありますが、これまでの実績の中で積み重ねてきたノウハウを活用しながら就労を作り出して行きたいというのがベルーフの想いです。 播磨守

データサイエンスのカリキュラム案内

ベルーフは年間4期のローテーションでカリキュラムが組まれています。緊急事態宣言が解除された6月からは今年度2回目の新学期が始まります。この期ではデータサイエンスのための研修としては統計学が実施されます。研修タイトルは「統計の基礎」で、担当は桜美林大学で経営工学と統計学を担当されていたF名誉教授です。統計学を専門家から直接学べる研修はベルーフ以外にはありません。ベルーフにとっても、データサイエンティストという職種を専門職としてターゲットにするために始めています。データサイエンティストという仕事は、日本では未だ未成熟の分野です。今年の4月に日立製作所が、2021年までに3000人のデータサイエンティストを擁する組織をつくるとの方針が打ち出され話題を呼んでいます。この仕事で必要なのは統計的なデータの分析力とプログラミング力とマーケティング力です。プログラミングは既に今期にpython研修を実施しています。統計の基礎もこれまで実施していますが、6月から新しい受講者のための開講です。統計学は数学をベースとしていますが、独自理論で成り立ち歴史的には比較的新しい分野です。統計学特有の論理や数式に取組み、データ分析の基礎を学びます。データサイエンティストとして能力的なレベルの評価となる資格は未だありませんが、既存の資格では統計検定があります。これまでの実績としては統計2級の資格の合格者が1名おります。企業でのデータサイエンティストとしての採用実績はこれからです。精神障害者就労の分野としては戦略的に有望視できると考えています。播磨守

卒業生13人にヒアリングしました

 世界的大流行が続くCOVID-19は、ベルーフから就職した卒業生の就労環境にも大きな影響を与えました。ベルーフでは、4月半ばより、オンラインによる卒業生の面談を行ってきました。ほとんどの人が在宅勤務になっており感染リスクは下げられていたものの、一面ではサポートする人が近くに居ない状態での就業となっていたため、実態を知りたくて始めた面談でしたが、思いのほか皆自分なりの工夫をしながら業務を続けており、まずは一安心致しました。とはいえ、数名はやや心配な状態(軽い鬱症状や微熱が続く等)になっている人も居り、引き続ききめ細かい支援を続けて行く必要を感じています。
 面談が一段落した後、このヒアリング結果を改めてデータとして纏めてみました。ベルーフの卒業生は専門職で働く人が多いですが、こうした不測の事態において職種による働き方の差が、意図せず明確になったことに気づいたからです。これは今後の障害者雇用を考えて行く際に、障害者側にとっても企業側にとっても重要な視点であると思います。

 ご興味のある方は、以下より閲覧ください。尚無断転載はご遠慮いただき、ご利用の際はご一報頂きますようお願い申し上げます。

ベルーフ卒業生COVID-19影響ヒアリングレポート

コロナウィルスの状況の判断基準について

ベルーフはドイツのロベルトコッホ研究所(略称RKI)の情報をグローバルなCOVID-19状況の判断基準にしていますので、この情報の内容についてお伝えします。RKIのサイトには「コロナウィルス-2019のRKIの日毎状況報告」が毎日0時時点として掲載されます。最初に全体状況で、感染者数/死亡数/死亡比率/回復者数です。次に地域別状況で、16州それぞれの感染者数/10万人毎の増加数・死亡数・死亡率です。これは地域ごとに発生状況が色分けされて全土地図で一覧で図示化されています。次に過去7日間の伝染の地域別推移で、どの地域が進んでいるか、収まっているかが色分けで全土地図で同じく図示されています。次に2020年3月1日から今日までの毎日の感染者数と届け出数と死亡数が、ヒストグラムで示されています。次は感染と死亡の年齢別・男女別の内訳で0歳から100歳以上が年代毎に区切られて示されています。次は感染の毎日の再生産数です。最後にRKIの現時点での危険度合に関する見解が示されています。5月8日時点では「高いhoch」との評価と根拠が示されています。集められたデータの分析を詳細に把握できます。このデータ分析は客観的合理性が比較的高いと私共は判断しています。ドイツと日本という地理的条件の違いはありますが、グローバルな共通性があるだろうという仮説で、時間的な進捗の差異はあるが同じ状況であると考えています。主観的な推測情報が氾濫する、というのがこの2か月の日本での体験なので、今の所RKI情報を選択していく方向です。

ベルーフのコロナ対応への方針です

ベルーフはコロナへの対応を判断するために日本情報とドイツ情報の二つを基にしています。日本は厚労省サイトで、各自治体からの情報を基とされています。ドイツはロベルトコッホ研究所サイト(RKI)からです。情報の収集源は明示されていませんが国家規模で集められていると推察されます。RKIのコロナに対するスローガンは、「手を洗おう、距離を保とう、データを提供しょう」で、データの提供を自衛策として喚起しています。従ってデータ分析によるRKI情報は重要な状況判断の基に成っているようです。2020年5月7日00時では以下のデータがそれぞれ公表されています。

ドイツ/日本 感染者数 166091/15463 死者数 7119/551 死者の比率 4.3%/2.5% 回復者数(概算)13990/不明 再生産数 0.71/不明 

ドイツは現在公共施設・学校・小売業等の活動が始まっています。「我々はメルケルの子供ではない」という表現で政府の慎重姿勢への発言が報じられ、経済活動の開始が既にバイエルン州で始められています。表の数字から判断すると1.0前後で推移していた再生産数の低下が目立った変化です。この変化がドイツ社会の活動開始のバロメータと思われます。国によって状況の違いがあるとの判断も考えられますが、これまでグローバルな観点で、ドイツの状況把握の客観性を参考に判断しているので同じ歩みを私たちも取ります。いつになったら元に戻るだろうか、というよりも世界は変わるのだという認識で新たなシステムの構築に取り組む方針です。目下ベルーフは、リモートでのテレワーク体制で就労支援を行っています。一過性とするか、転換期とするか、未曾有の状況の中で道を作って行こうと利用者職員みんなの知恵を絞って取り組んでいます。日々試行錯誤ですが、今のところ手応えのある充実した毎日という実感が有ります。播磨守