月別アーカイブ: 2019年3月

お花見でリラックス!

ベルーフのカリキュラムにはリラックスが有ります。カリキュラムの多くは能力向上を目的としたものです。従って集中して取組むことになります。しかし集中ばかりですと心の疲労が増しますので、リラックスを設けて気持ちの発散を図ります。近くの小石川植物園を散策する、美術館の名画鑑賞で別世界にひたる、上野動物園で童心に返る、水族館見学で魚の生態に触れる、ドイツ料理アイントップフを皆で作って会食する料理教室、これまでのリラックスの一端です。その中でお花見は例年行われているリラックスです。文京区は江戸時代は各藩の武家屋敷が多く置かれていた所です。水戸藩下屋敷などがその代表です。ベルーフの所在する小石川には松平播磨守の屋敷が置かれていました。その屋敷は既にありませんが、播磨坂という地名が残されて往時を偲ばせています。播磨坂はその後、桜が植樹され数十年の時を経て、桜の名所として知る人ぞ知るの名跡となっています。ここで毎年お花見リラックスを開催して、もう今年で5年目になります。気温が18度を超えるあたりから芽吹き始め、あっという間に満開になり、あっという間に潔く散ります。桜の木の下で、催す小宴会はリラックスにはうってつけの場となり、年によっては卒業生の臨時参加なども加わります。今年もそろそろで、今週末あたりが花見時になっています。もっとも今日現在では、芽吹いてはいるものの咲く気配は感じられず、じりじりしていますが、咲かない花は無い、明けない夜は無いと待つのもリラックスの内です。

播磨守

就労は問題解決競争です

湯島さん(仮名)はベルーフ在籍1年9ヶ月です。就労が決まり、4月1日から勤務の予定です。仕事はWebの制作管理でITエンジニア業務です。ここにゴールするまでに、湯島さんは7つの問題に取組み、ひとつずつクリアーしています。

一つ目はベルーフを利用するために、生活を安定させることでした。生活費をどう確保するかです。二つ目はクリニックでの治療を安定させることです。クリニックの変更を検討しなければなりません。三つ目は生活リズムを安定させることです。睡眠が不安定で勤怠が乱れるのです。四つ目は住まいが騒音に囲まれており、音に過敏で影響をうけるのです。不安な気持ちが動揺を引き起こします。五つ目は仕事をするための能力をどう身につけるかです。自分の強みを活かした技能を見つけどうマスターするかです。六つ目は対人関係です。苦手な人から逃げずに、どう対応できるようにするかです。七つ目は就労活動です。結果を気にして積極的にアプローチできないのをどうするかです。一つひとつが問題として立ちはだかってきます。解かない限りは、就労の足踏みが続くだけです。向き合う決心、味方づくり、解くための行動、解決を積み重ねる、以外に道はありません。その結果が採用内定でした。創業150年の名門企業の出版部門の営業に所属し、Webによる広報を担当します。希望職種を得ることができ、次の課題は成果を上げて、待遇の向上を図ることです。問題の内容は人によって違いますが、解かなければ進まないのはみな同じです。就労者の人たちはみんな、問題解決競走をゴールしたのです。

播磨守

企業の障害者雇用を助成金制度が支援しています

企業の障害者雇用を助成金制度が支援していますが、但し要注意。

障害者雇用を促進するために、国は助成金制度を設けています。精神障害者及び
発達障害者等はその対象となっています。しかし、どの様な条件と手続きが必要なのかの情報は、企業にはあまり知られておらず雇用後に情報を知り、条件は満たすことができたのに機会を失っていたと言う企業の例を聞くことがあります。「特定求職者雇用開発助成金」が制度です。利用の条件は大きく二つ有ります。1.ハローワーク又は民間の職業紹介事業者の紹介で雇用すること。2.雇用保険一般被保険者として継続して雇用することが確実に認められること。従って企業が障害者の募集採用をする場合ハローワークに登録し、応募者はその募集登録に応募するというプロセスになります。助成金を利用するには、障害者採用のプロセスをハローワークルートとすることがキーポイントになります。新卒の障害者の採用もその対象と考えられます。ハローワークルートを通さず内定を出して、申請ができなかったとの例を聞いております。障害者雇用には特有の採用ルートを設けて対処する、との臨機応変も必要なのが、昨今の障害者雇用事情です。

初めて精神障害者の採用に取組んでいる会社にこの情報を提供したところ、お役
に立つことができ結果的に利用者の採用に繋がった例を経験しています。適切な
制度利用を通じて障害者就労が促進されるのは、社会の発展に繋がることになり
ます。

播磨守

 

研修メニューのIT資格取得講座とは

IT企業への就労では、資格が採用の可否に影響しています。顕著なのは国家資格の「ITパスポート」です。ベルーフではこれまで7人が取得していますが、内6人がIT業務に就労しています。この実績で、資格と就労の関連性は高いと判断しています。そこでIT資格取得講座として、各種資格取得を目標として定めて取組んでいます。ITパスポート、基本情報技術者、ビジネス数学検定、統計検定、日商PC検定、Webデザイン技能検定等を対象としています。

ベルーフの情報リテラシー研修をマスターすると、ITパスポートを取得するレベルの基礎的な力はつきます。1回で合格から3回目で合格と個人差はありますが、取得の確率は高いと言えます。ITパスポートの次の段階は基本情報技術者ですが、まだ実績はありません。チャレンジ中です。ビジネス数学検定は3級取得の実績があります。統計検定は2級取得の実績です。数学と統計はデータサイエンティストを目指しての取得です。日商PC検定は事務職を目指すためです。知識と実技が内容で、実力を示すものです。Webデザインは、Webサーバ管理業務に就労する目的での取得です。実績はこれからです。障害者がITの専門業務を担当できるのは無理だ、と長年考えて来たIT企業が多いのですが、十分担当できる能力があると考える会社が増えています。その能力を確認できるのが資格です。資格イコール実務能力とは限りませんが、基礎能力は備えているとの判断はできます、とは採用担当者の言です。

播磨守

 

 

就労移行支援事業所の成り立ち

京極高宣先生は日本社会事業大学の学長を務め、有識者として厚労省の障害者福祉施策の推進に多大な貢献をされています。就労移行支援事業所は、平成8年施行の障害者自立支援法によって誕生した事業です。この法の成立については、京極先生が座長を担当した有識者会議が大きな役割を果たしています。特に社会福祉法人とハローワークが行っていた障害者就労支援について、一般法人とNPOの参入が加えられ、新たな橋が架けられたのは、日本の障害者就労の促進を大きく前進させるものでした。これを期に民間企業の就労移行事業が活発に行われ、全国550事業所の設立として、今日の隆盛を実現しています。この中で精神障害者の就労は、厚労省発表では約9,000人が増加しています。しかし、現行の制度では、この橋は丸太橋レベルなので、もっと大きいしっかりした橋にするのが課題であるとは、先生の言です。ベルーフも丸太橋のひとつとして出発しましたが、橋幅を広げることに注力しています。ドイツのIFD統合専門サービス機関が目指すモデルです。IFDは2000年の社会法典Ⅸによって設立された行政機関です。障害者と企業の双方を支援し就労の促進を図るシステムで、現在約170の拠点が、ドイツ国内に置かれ網の目の就労ネットワークとして機能しています。このシステムの原則はヨーロッパで1980年代から取組まれているソーシャル・ファームです。

播磨守

 

新学期の二つの研修メニュー

ベルーフは3ヵ月を単位として一学期を構成し、カリキュラムの編成をしています。3月から新学期です。今学期のカリキュラムは久し振りの専門コースが二つ組まれています。ネットワーク研修は理系女子(リケジョ)のYさんの担当です。研修内容はネットワークの基礎理論の習得、各種プロトコルと機材運用方法、実践としてLANの構築を行います。TCP/IPによるLANの構築はネットワークの歴史を原則から体験するもので、大変興味深い構築です。次段階のWebデザイン研修はこの研修のアドバンスです。Webデザインへの就職はベルーフでは3名の実績がありますので、ネットワーク研修とWebデザイン研修は、実務レベルの研修として位置づけています。

営業専門コースはセールス技術の研修です。セールスはやりたくありません、セールスは向いてません、という言葉は良く聞かれます。何故ですか、と聞くと口八丁手八丁の押し売りのイメージが返ってきます。これは素人セールスがはびこっているために広まっている偏見です。本物のセールスは、お客様の問題を解決する提案スタイルのセールスです。営業研修では、BtoBでのソリューションセールスの原則と理論と技術に取り組みます。プロセールスのスタンスを持つのがゴールです。

播磨守